『アメリカの類書を越えた』
あなたが大学または短大の文系学部出身で、外資系、特にアメリカ資本の企業で、管理職や研究職でなく、非管理職の仕事を目指すのであれば、この本は完璧だと思います。著者はアメリカで刊行されたresumeの書き方の本を良く研究しています。文例も申し分ありません。星五つです。
ただし、研究者または管理職として外資系の企業に就職や再就職を目指すのであれば、アメリカで出ているそれらを対象とした本も併読されることをお勧めします。著者の知識はこの方面がやや弱いように感じます。そういう方には星三つです。
日本のこの分野の本は、大卒、ホワイトカラー職だけが対象ですが、アメリカの一般向けのresumeの書き方の本は、ありとあらゆる職業を扱っています。日本で外資系に就職しようとしている人の場合は、却って無駄な情報が多くなってしまいます。
なお、この本は初版と大幅に内容が書き換えられています。別の本と言っても良いでしょう。ただし、外資系企業で日本人がトップの場合は、場合によっては初版の書き方が歓迎されるかもしれません。このあたりは九州や東北の方言に京の都では既に廃れてしまった古語が残っているのと似ています。